はじめに好みのモデルを選び、それからライフスタイルに合ったパワーユニットを選択する。
プジョーの「パワー・オブ・チョイス」が実現したのは、
パワートレインありきではなく、ユーザーに寄り添うクルマ選び。
EVが一つの選択肢として定着した今にこそ、ふさわしいコンセプトといえます。
そんなプジョーのEVモデルe-2008を、モータージャーナリストの島下泰久氏がレポート。
ドライブの愉しさにこだわりを持つ、プジョーならではのEVの走りについて解説していただきます。

島下 泰久 YASUHISA SHIMASHITA (モータージャーナリスト)

2021-2022 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。モータージャーナリストとして自動車専門メディア、経済メディア、ファッション誌など幅広く寄稿し、2011年より『間違いだらけのクルマ選び』(草思社)を毎年度上梓する。現在は、YouTubeチャンネル「RIDE NOW」を主宰するなど、活動範囲を広げている。

島下 泰久
YASUHISA
SHIMASHITA
(モータージャーナリスト)

2021-2022 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。モータージャーナリストとして自動車専門メディア、経済メディア、ファッション誌など幅広く寄稿し、2011年より『間違いだらけのクルマ選び』(草思社)を毎年度上梓する。現在は、YouTubeチャンネル「RIDE NOW」を主宰するなど、活動範囲を広げている。

環境意識だけじゃない、電動化で得られる走りの歓び

クルマ好きの方なら今、ヨーロッパの自動車メーカーを中心に電気自動車のラインナップが急激に拡大していることをご存知だろう。カーボンニュートラルの実現のため、更には環境問題、騒音問題の解決のために、クルマはこれまでの内燃エンジンを使ったものから電動化車両、とりわけ電気自動車にシフトしていきつつあるというのが、今の流れである。実際、欧州市場では政策的な後押しもあって電気自動車のマーケットシェアはここ数年で一気に拡大。もはやニッチとはいえない勢力となっている。

しかしながら電動化へ向かう理由は、実はそれだけではない。電気モーター駆動ならではの新たな走りの歓びも、走りにこだわる欧州ブランド勢を駆り立てる無視できない大きな理由だ。

ご存知の通り電気モーターは内燃エンジンに較べて圧倒的に静かで滑らか。しかもゼロスタートから最大トルクを発生する特性を持つ。おかげで、特に内燃エンジンでは難しかった上質な走り、ゆとりある動力性能を容易に実現できるのだ。しかも、駆動力を緻密に制御することができるため運動性能の面でも新たな可能性が開けてくる。つまり電動化、とりわけ電気モーターのみで駆動する電気自動車へのシフトは、環境コンシャスなライフスタイルと洗練された上質な走りを手に入れるという、クルマの新しい歓びに向かう道でもあると言える。

開発理念の根底にある「すべての瞬間に、愉しみを」

プジョー、シトロエン、DSオートモビルを擁するグループPSA(現ステランティス)はそのトレンドをいち早く掴み、2020年にプジョーはe-208e-2008、そしてDSDS 3 CROSSBACK E-TENSEという電気自動車を登場させた。これらモデルの大きな特徴は、電気自動車専用ではなく、内燃エンジン車と共通のプラットフォームを使って開発されたこと。それはユーザーにとって、内燃エンジン車と電気自動車を横並びでチョイスできるというメリットに繋がる。パワートレインありきではなく、まず欲しいモデルがあって、そこからエンジンか電気モーターか、どっちにする? という視点でクルマ選びができることになる。

電気自動車はもはや特別なものではない。衣食住に関わるすべてにおいて、サステイナブルであることが自然に定着してきた今、次に乗るべきクルマは環境コンシャスなモデルを選びたいと考えている人は少なくないはず。しかも電気自動車なら、これまでに経験したことがないような静かで滑らかなドライビングも手に入るのだ。住まいに充電器を設置できる、あるいは近隣の充電環境が充実している方、通勤や日常の買物といった近距離移動でクルマを使う割合が増えている方など、自分のライフスタイルに電気自動車が案外フィットするかもと感じたならば、積極的に電気自動車を選んでもいいのでは?

モデルの魅力ありきで電動パワートレインが選べる

PSAの電気自動車技術の土台となっているのが、まったく新しいモジュラープラットフォームであるCMP(コモン・モジュラー・プラットフォーム)だ。プジョー、シトロエン、DSオートモビルの3ブランドから送り出されるB/Cセグメント車に採用されるこのプラットフォームは、マルチエナジー対応とされる。つまり、ひとつのプラットフォームで内燃エンジン車と電気自動車の両方に対応しているので、モデル選択の幅を広げることができるうえに、多くのコンポーネンツを内燃エンジン車と共有して開発コストを圧縮することで、クルマのクオリティに対して車両価格を抑えられるなど、ユーザーにとってもメリットは大きい。

e-208380kme-2008360kmWLTCモード)の航続距離を実現する50kWhの大容量リチウムイオンバッテリーは、単にフロア下に敷き詰めるのではなく、前席と後席のそれぞれ座面下、そしてセンターコンソール内に、上から見た時にH型になるように搭載されている。この巧みなレイアウトによって室内スペースは内燃エンジン車とほぼ変わらず、また優れた重量配分をも実現する。

内燃エンジン車と電気自動車の両方に対応するマルチエネルギー対応型プラットフォームCMP50kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、e-208380kme-2008360kmの一充電走行距離を達成(WLTCモード)。

駆動用電気モーターは、最高出力100kW、最大トルク260Nm。内燃エンジンに代わってフロントに搭載され、前輪を駆動する。リチウムイオンバッテリーの搭載によりガソリンエンジンモデルに比べて車重は増加しているものの、電気モーターの発進直後から最大トルクを発揮する特性により、優れた加速性能を実現。優れた前後重量配分、そして重量増に対応するべく横方向の抑えを効かせるパナールロッドを追加したリアサスペンションなどによって、操安性や走行安定性も高められている。

気になる充電は、ウォールボックスタイプなどの6kW普通充電器ならば約9時間で満充電に(3kW普通充電器なら約18時間で満充電)。急速充電を使えば50分で約80%まで充電することができる。電気自動車の場合は、バッテリーを使い切ってから満充電にするよりも、外出先でのショッピングやサービスエリアでの休憩といったタイミングに少しずつ継ぎ足すようにチャージしていく使い方をオススメしたい。そうすれば、普段使いのほとんどシーンは普通充電で賄えるし、充電だけが目的の長くて退屈な時間を浪費しなくてもいいはずだ。

フロントに搭載する電気モーターは、最高出力100kW(136ps)、最大トルク260Nmを発揮する。

期待を裏切らないプジョー伝統の爽快な走り

コンパクトSUVモデルであるe-2008の鋭いエッジが効いたプジョーらしさと力強さを両立させたデザインは見た瞬間からドライビングへの意欲をかきたてる。特徴的な3D i-Cockpitを採用するドライバーズシートに座って早速走り出すと、e-2008は期待通り元気の良い走りっぷりで楽しませてくれた。

ノーマルモードでも走り出した瞬間から力強いトルクを発生し、加速は俊敏。スッと軽やかに発進したかと思えば、その後もグイグイと速度を高めていって、とても爽快だ。

印象が鮮烈なのはレスポンスの良さ。まさに打てば響くこの感覚は、街中を移動しているだけでもドライビングをエンターテイメントに変えてくれる。

山道などではスポーツモードがオススメだ。100kW/260Nmという電気モーターの力がフルに発揮されて更にエンジョイできる。シャシーも良くそれに応えて、重心が低く、しかも前後重量バランスに優れるからスッキリ良く曲がる。それでいて乗り心地も、サスペンションがよく動いてとても快適なのだから見事と言うほかない。

これだけ気持ち良く走れると、つい遠くまで足を伸ばしたくなる。e-2008なら航続距離はWLTCモードで360kmJC08モードで385km)が確保されているから、安心感は高い。満充電で東京都内から神奈川の箱根に向かい、1日たっぷり温泉やドライブを楽しんで帰宅しても、途中で充電をしなくて大丈夫、ということになるのだからこれで不満という人は、そうそういないはずである。

アクティブセーフティブレーキやアクティブクルーズコントロールといった先進運転支援システムは充実しているし、5名乗車時でも434ℓ、最大では1467ℓもの容量があるラゲッジスペースも備わるだけに、アクティブな毎日を過ごす人には最良の選択となるだろう。小粋なデザインと軽快な走り、そしてしなやかな乗り心地に、先進技術への貪欲な姿勢と人間中心の思想。そんなプジョーというブランドが長年に渡り育んできた価値を、環境コンシャスなマインドと上質な走りで体現する電気自動車が、今のプジョーには用意されているのだ。

都市生活の伴侶として考えればe-208という選択もアリだ。コンパクトなサイズで路地も苦にならないし、e-2008と同様に電動パワートレインはパワーもトルクも十二分。しかも優れた前後重量バランスと低重心によってフットワークは一層キビキビと楽しめる。プジョーにはライフスタイルに応じた電気自動車の選択肢が揃っているのである。

photo=MASAHIRO OKAMURA(CROSSOVER)

ELECTRIC LION

e-2008 e-208

プジョーがEVを愉しくする。

100%電動のパワートレインが、プジョーのドライビングに新たな愉しさを生む。
静かで鋭い加速。低重心によるコーナリングの良さ。
その運動神経を意のままに操るのは、PEUGEOT 3D i-Cockpit
プジョーの100% EVモデル、e-2008e-208

LINEUP

  • e-2008
  • e-208
  • e-2008

    電動モーター 5ドアSUV
    ヴァーティゴ・ブルー*

    * 特別塗装色(有料オプション)となります。

  • e-208

    電動モーター 5ドアハッチバック
    ヴァーティゴ・ブルー*

    * 特別塗装色(有料オプション)となります。

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  • プジョー・メンテナンス・プログラム シンプルプランプレゼント

    12ヶ月、24ヶ月点検時の点検整備代と工賃をカバーする、プジョー・メンテナンス・プログラム<シンプルプラン>をプレゼントします。※部品代は含まれません。

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